埼玉県狭山市にある広福寺には、『御詞之梅』と呼ばれる非常に美しい梅の花を咲かせる梅の木があることで有名です。
知る人ぞ知る、そして、とても伝統のある 梅・『御詞之梅』 と光福寺についてご紹介します。
広福寺とは?
広福寺は、埼玉県狭山市にある天台宗のお寺です。
広福寺は、 永禄年間(1558~70)に創立されたと言われていますが、正徳4年(1714年)の全焼により古記録が焼失されたため記録としては残されていません。
広福寺には、江戸時代、幕府の三代目将軍・徳川家光が、10年以上にわたって、たびたびお成りになったと記録があります。
寛永5年(1628年)のお成りの際、川越城主松平伊豆守に命じて本堂西側に休憩所を造らせ、その側に御鷹部屋を建てて、鷹を放し飼いされたといわれています。
広福寺の御詞之梅とは?

将軍・ 徳川家光が、鷹狩りの際の休憩所として、度々広福寺を訪れ、 山門をくぐったあたり、本堂前の紅梅の美しさを賞賛し
「この梅おろそかにいたすべからず」と言ったことから、『御詞(おことば)の梅』と呼ばれるようになりました。

また、梅のそばにある井戸の水で、徳川家光に、お茶を入れたことから『 梅之井 』と言われたと伝えられています。
広福寺の山門とは?
広福寺は、永禄年間(1558~1570年)の創建と言われている寺ですが、古文書「表門諸入用帳面式」によると、 広福寺の山門は、
1801年(亨和元年)に着手され、1804年10月29日、棟上祝儀とあることから、1805年(文化二年)に完成したと考えられています。
袴腰は漆喰白壁塗り、上層部は格天井の勾欄手すりをめぐらし、屋根は入母屋造りの瓦葺屋根となっている、関東には珍しい竜宮造りの建築様式です。
山門と鐘楼が、一体化した構造の鐘楼門です。
広福寺の山門は、1973年(昭和48年)に、狭山市の指定文化財に指定されました。
広福寺の場所、アクセス、駐車場は?
住所: 〒350-1332 埼玉県狭山市下奥富844
TEL: 04-2952-5011
電車の場合: 西武新宿線『新狭山駅』下車 北口より徒歩10分(奥富小学校の東に隣接)
車の場合: 関越自動車道/川越ICより国道16号線を狭山方面へ15分
※駐車場 50台